院長ブログ- BLOG -
頸椎配列異常(アライメント異常)による諸症状
Contents
頸椎配列異常による諸症状
頸椎の異常は臨床的によく確認されるものです。
レントゲン写真を撮った時に、「首の骨がずれている」とか、「軟骨がすり減っている」などと言われるケースがあります。
これは「頸椎配列異常(アライメント異常)」のあらわれで、経年的変化で様々な症状を引き起こす可能性があります。

頸椎の配列異常とは単に「並び方が悪くなっている」というだけでなく、以下のような症状が出てきやすくなります。
● 頸椎椎間関節の機能不全 (動かすと痛みが出たり、詰まった感じがする)
● 頸椎側筋群の内圧分布の異常 (筋内圧が高くなり、肩こり感や首こり感が出やすくなる)
● 神経線維のインパルス伝導障害 (頚部が出る神経が障害され、頭痛や腕のだるさ、痺れなどが出やすくなる)
● 頚部運動障害 (首の動きが悪くなる)
● 頚椎全体の不安定性 (ズレや歪みが発生しやすく、寝違えや筋違えを起こしやすくなる)
● 頚部外観上の問題(ストレートネック、首が曲がって見えるなど)
これらの頸椎の問題は、「変性疾患」に分類される「椎間板ヘルニア」や「変形性頚椎症」などの前段階であると考えられ、出来るだけ早期に克服する必要があります。
肩こり、首こりの原因になりやすい
頚椎配列の異常による症状として多くみられるものは、筋肉の症状(いわゆる「肩こり」、「首こり」)で
以下のような筋群に硬化、線維化などを起こしやすくなります。
これらの筋群は、頚椎に付着しており、配列異常により筋緊張、過収縮が起こりやすいためです。
このような場合、筋肉のマッサージやストレッチだけでは完治しづらく、頚椎配列の正常化を含めた治療戦略を立てる必要があります。
後頭下筋群

頭半棘筋

頚板状筋

頭板状筋

肩甲挙筋


頚性めまいの原因になりやすい
頚椎には脳を栄養している動脈(椎骨動脈)が通っており、頚椎の配列異常によりこれらの血管が圧迫や牽引のストレスを受け、「高血圧」や「血圧性めまい」などの症状を呈する可能性があります。
しかし、通常の検査では「異常なし」と言われ、対処することなく長年にわたって苦痛を抱えたままという方が多いようです。

臨床的には長年続く肩こり、首こりなどの症状も合併し、頸椎の配列異常が起きた頸椎周囲の筋群は過緊張を起こし阻血状態となり、長年の阻血状態によって出来た「トリガーポイント」によるものであると考えられます。
重度になると単なる肩こり症状だけでなく自律神経失調症や頚性うつなどをも惹き起こすこともあると言われています。
(※自律神経失調症状でお困りの方はこちらの記事もお読みください → 自律神経を整える ~背骨と自律神経の関係~ )
頚椎配列異常による「自律神経失調症」 ~頚性うつによる身体症状~
頚椎の横には「交感神経節」が通っています。
頚椎の配列異常によりこの部に圧迫や牽引などの「物理ストレス」が加わり、
自律神経の働きが悪くなることがあります。
自律神経は全身に分布していますので、めまい、ふらつき、吐き気、頭痛、異常発汗など様々な症状を起こします。
これらは「自律神経失調症」と呼ばれ、頚性うつの身体症状として知られています。

頚椎配列の異常など骨格の問題は、ほとんどの場合「日常生活での悪習慣」によって起こります。
詳しくはこちらの記事の書いてありますので、参考になさってください。
→ 基本に戻って「姿勢」のことを考える ~悪い姿勢を続けているとどうなるのか?~
お気軽にご相談ください
頚椎のアライメント異常はそのままにしておいても治ることはありません。むしろ将来的に「変形性頚椎症」や「頸椎椎間板ヘルニア」などへ進行するものもあります。「そのうち診てもらおう」と軽視せず、出来るだけ早く適切な処置を受ける方が良いと思われますので、お気軽にご相談ください。
- お電話でのご予約06-6334-0086 お電話でのご予約06-6334-0086
-
ご予約・お問い合わせ
フォームはこちら