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妊婦さんのマイナートラブル ~腹圧上昇と尿失禁~
妊娠時のマイナートラブルの中に「尿失禁」や「頻尿」があります。
これらは胎児の成長による「腹圧上昇」により、膀胱を含む腹腔内臓器が圧迫されることで起こると言われており、
「骨盤底筋」のトレーニングで予防することが出来ます。
【骨盤底筋の図】
以下の報告では「骨盤底筋」のトレーニング法をわかりやすく解説してくれています。
骨盤底筋群機能障害に対する評価とアプローチ
引用元: 田舎中真由美. “骨盤底筋群機能障害に対する評価とアプローチ.” 理学療法学 35.4 (2008): 212-215.
妊娠時の姿勢の変化
お腹の中の赤ちゃんがだんだん大きくなることで、妊婦さんの姿勢には変化がみられるようになります。
多くは重心の位置が変わることによる骨格の生理的代償変化ですが、
個人差も大きく、変化の度合いが強い方と弱い方がいるようです。
いずれの方も、お腹の赤ちゃんが大きくなることで「腹圧」が上昇し周囲の臓器を圧迫する傾向は出てきます。
前方への圧迫は「腹壁」の筋肉を緊張させてお腹が張るようになり、
上方へは「横隔膜」から「肺」を圧迫するため「息切れ」や「呼吸困難」などが出てくることもあります。
下方では「膀胱」が圧迫されて尿意が起こりやすくなり「すぐにトイレに行きたくなる」とか、
「頻尿」が起こることもあります。
骨盤底筋は自分の意志で動かせる随意筋なのですが、意識的に使うことが少ないため筋力が育ちにくいところです。
ですが段階的に訓練することで筋力アップが図られ、尿失禁の予防に有効とされています。
(骨盤底筋訓練についてのガイドライン → EBMに基づく尿失禁診療ガイドライン)
多くの場合、出産後に骨盤底筋の筋力が徐々に回復し問題なく過ごせるようになるのですが、
その回復の度合いも各個人によって違うため、回復を早めるためにはリハビリが必要です。
上記の参考資料を読むだけでは難しい場合、当院でご指導させていただきますのでお問合せください。
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