猫背や腰が曲がってるのは治らないのか?

姿勢のご相談をよく受けます。

 

「猫背を何とかしたい。」

「姿勢が悪いとよく言われる。」

「腰が曲がってる。」

「ストレートネックが気になる。」

 

など、「見た目」を気にされている方は多いようです。

当院では「見た目だけを気にしている」という方の治療は原則としてお受けしておりませんが、

「痛み」や「動きに制限が出ている」などの機能障害がみられるようになっている場合には、

日常生活習慣指導も含めて治療をお受けさせていただいています。

 


 

上記のような「姿勢の崩れ」は、「日常生活習慣」の中に原因があるのがほとんどです。

ですから良い姿勢を心がけるだけで改善されるものが多いのですが、

長期間にわたって続いていると、筋肉や靭帯などが「軟部組織」が線維化を起こし、

姿勢を正すだけでは戻らなくなってきます。

そうすると「軟部組織」の問題から骨、骨格の問題にまで進行し、

最終的には「変形性関節症」に陥っていくのです。

 


 

下は「変形性腰椎症」の方の写真です。

初めて来院された時(2021年3月)では、慢性的な腰痛と、

腰椎の変形と腰椎右側の筋群の線維化が混在し、身体が右側に傾いたままでした。

こういう場合、手術を勧められたりするのですが(この方もそうでした)、

手術は選択せずに、線維化した筋群の再形成処置を行い、腰椎アライメント(配列)を整える処置を

行うようにしました。

 

下は1年後(2022年3月)の写真です。

傾きが目立たなくなってきているのがわかると思います。

(参考に → 変形性腰椎症の患者さん )


「姿勢の崩れ」は、

筋肉や靭帯の線維化を起こし、長期化するほど難治性に陥ります。

さらに長期化すると、骨組織の変形を起こしてしまいます。

骨が変形した状態の再構築はかなり難しいため、

出来るだけ早期に処置を始める必要があると考えています。

 

【以下、参考に】

→ 【参考資料】運動器系障害の病期分類

→ 【参考資料】運動器系障害の病期分類 その②