院長ブログ- BLOG -
活性酸素と「うつ」
活性酸素は酸化作用がとても強く、不安定な物質なので「安定」しようとします。
「安定する」ために、何か別の物質とくっつこうとするわけですね。
くっつかれた物質は「別の何か」に変わっちゃってうまく機能しなくなるので、それが多くなると悪さするようになるわけです。(何らかの病気になりやすくなるということ)
身体の中で活性酸素の標的になりうるのは、タンパク質、脂質、酵素、核酸などです。
もしも「核酸」が活性酸素の標的になってしまうと、
DNAが傷つけられてしまうため「癌」が出来上がるわけですね。(かなり端折った説明です)
では「脂質」が活性酸素の攻撃を受けるとどうなるでしょうか?
「脂質」は細胞を包んでいる「細胞膜」の構成成分でもあるので、
細胞膜が活性酸素によって攻撃を受けると細胞がやられちゃいます。
活性酸素は色々な病気の原因になり得るのですが、
どこの臓器の細胞がやられちゃうのかで、どんな病気になるのかが変わってくるということです。
その他、「脂質」と言えばコレステロールですね。
血液中を流れているコレステロールが活性酸素に攻撃を受けると「過酸化脂質」という毒性の高い物質になり、
これが血管に悪さするようになると「動脈硬化」となります。
この「動脈硬化」が、脳の血管に起きると「脳卒中」、
心臓に起きると「心筋梗塞」や「狭心症」などのリスクが高まります。
その他、最近の研究では、一部の「うつ」にも活性酸素が関わっているという事が分かってきました。
神経は「脂質」で覆われて守られているのですが、
活性酸素がその脂質を攻撃することで神経の活動性を低下させて精神活動を抑制したり、
自律神経中枢の脳幹の働きを抑制してしまい、
精神的にも身体的にも「回復力」を落としてしまうのです。
ココロも、カラダも、ちょっと元気がなくなってきている方は、
「抗酸化の生活」を心がけていくと良いかもしれませんね。
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