「活性酸素」と「老化」

最近は「活性酸素」についてのコラムやお知らせを書いています。

活性酸素の弊害を知っていただきたいという思いからですが。

活性酸素は色々な病気の原因になっていることがわかってきています。

活性酸素の持つ強力な酸化作用が身体の細胞、組織などを障害し、それが長期にわたると病気につながるということです。

各種論文を検索すると、糖尿病や動脈硬化、脳卒中や心筋梗塞など「内科的疾患」との関連性についてのものが多いのですが、昨今では「運動器系障害」と関連した論文も増えてきています。

例えば「捻挫」や「肉離れ」などを起こした場合、痛めた組織で大量の活性酸素が発生することは以前から知られていました。
局所で発生した活性酸素は、周りの正常な組織に悪影響を及ぼし「二次的障害」を引き起こすため、早く回復させるためにはこれを防ぐ必要があるワケです。

「変形性関節症」というのは、微細な捻挫(靭帯や軟骨などの損傷)や微細な肉離れ(筋肉線維の断裂)などを繰り返しているうちに、徐々に骨組織まで損傷が広がっていき、長年にわたって正常構造でない修復が行われることで起こるものですが、このメカニズムにも活性酸素が関与しているという論文があります。

微細な損傷により発生した活性酸素が関節内に蓄積し、滑液(関節の動きを滑らかにする潤滑油の働きを持ちます)の劣化や軟骨組織の破壊を誘発し、それが更なる活性酸素を発生させ悪循環に陥り変形性関節症を作り出す、というものです。

日常生活で起こる「微細な損傷」を防ぐために、身体(の各部位、筋肉や関節、組織)を強化しておくことはとても重要なことです。(だから「適度な運動」が必要なワケですが)

しかしそれでも生きている限り、「微細な損傷」は起こります。
筋肉や関節だけでなく、皮膚や内臓にも起きています。そこで発生した活性酸素は正常組織の「二次的損傷」を起こします。
その繰り返しは、各器官、各臓器の「劣化」につながり、それが目立つと「老化」と言われるようになるワケです。

ということは、「劣化」や「老化」を防ぐためには、
「発生した活性酸素をどのように取り除くのか?」が重要なポイントになってくるワケです。

 

その②の記事はこちら ↓
活性酸素と「老化」 その②