後頭下筋への治療についての考察(トリガーポイント、頚性神経筋症候群、筋硬結など)

後頭下筋群、トリガーポイント、頚性神経筋症候群、筋硬結

「後頭下筋群」というキーワードを検索し、当院のページにたどり着き来院される方が増えています。

どの記事をお読みになったのかをお聞きすると、以下の記事のようです。

→ NHK「ガッテン!」で紹介  ~後頭下筋群~ 

 

「首こりがひどく、よく頭も痛くなる。」

「以前、交通事故に合い、それから肩こりがひどくなると目の奥まで痛くなる。」

「首回りが硬く、コリ感もひどく、めまいや耳鳴りが続く。」

「ストレートネックのせいか、肩こり、首こりがひどく、自律神経がおかしい時もある。」

など、単なるコリ感だけではなく、頭痛やめまい、耳鳴りや自律神経失調症状など、何らかの「併発症状」をお持ちの方がほとんどです。

ですから「何科の病院に行けば良いのかわからない…。」という方が多いですし、病院に行ったとしても「耳鳴りがするから耳鼻科に行ったけれど『異常はみつかりません』と言われた。」とか、「頭痛がするから念のために脳神経外科に行ったけれど何もみつからなかった。」という方も多いです。

 


首こり、肩こり、頭痛、めまい、耳鳴りなどの併発症状の原因とは

「首や肩の凝りが強く、頭痛、めまい、耳鳴りなどの自律神経失調症状も併発する」など、複雑な不定愁訴症状に対して、クリニックや鍼灸院、整体院などが治療を行っている場合、検索すると以下のようなキーワードが目に付くとおもいます。

「頚性神経筋症候群」

「トリガーポイント」

「筋硬結」

「筋線維化」

「筋膜リリース」

これらを利用した治療法には、上記のような様々な症状の原因を「筋肉」を主体として捉え、その「筋肉」に対して何らかの刺激(生理食塩水などの注射、鍼、押圧、ストレッチなど)を加えて治すというのが共通点として挙げられると思います。

※ お急ぎの方は、上記キーワードで検索し、お近くのクリニックや鍼灸院、整骨院などをお探し下さい。

  「対症療法」としては効果的なことが多いように思います。


対症療法ではなく、根本療法が必要

※ 「根本的に治したい」、「完治を目指したい」という方は以下もお読みください。

 

私も以前は、「硬くなった筋肉、線維化した筋肉」に対して何らかの刺激を加えることで、患者さんの症状が良くなるという経験は何度もしておりますが、「完治」まで至る方は少なかったように思います。

筋肉が硬くなったり、線維化したり、トリガーポイント化してしまう「本当の原因」を考えていくと、以下のような考え方に至りました。


後頭下筋が凝ったり、トリガーポイント化する原因は何か?

下の図は「後頭下筋群」です。

後頭下筋がこり過ぎると「トリガーポイント」となり、頭痛や吐き気、めまい、疲れ目、眼精疲労などの自律神経症状を出すことがあります。

 

 


後頭骨下筋をモデル化すると下図のようになります。

後頭下筋群は、後頭骨と第1頚椎にまたがって付着していますので、

後頭骨と第1頚椎の位置関係が正常であれば(軸が真ん中を通っていれば)、

左右の後頭下筋のバランス(緊張度)は等しいままです。


しかし、何らかの原因で第1頚椎の偏位が起こり、後頭骨と頚椎の軸がズレることになり、

左右の後頭下筋群の緊張度が変わる事になります。

緊張度の高くなった後頭下筋は、伸び縮みする機会が少なくなり、筋肉内の血液循環が行われにくくなります。

その状態が続くと血液循環不全から局所的な酸素不足、栄養不足を起こしやすくなり、後頭下筋の筋疲労が出やすくなると考えられますし、その状態では正常細胞への再生が行われないため(栄養状態が悪い→良い材料が無いということですから)、劣化しやすい硬い細胞になってしまうのです。

単に筋肉の疲労状態であれば休ませることで回復できますが、上記のように偏位が残ったままだと十分な回復が見込めません。

そして、軸から偏位した状態が長期間続くと筋肉は「線維化」したり「トリガーポイント化」してしまうということになります。

ですから、後頭下筋へのアプローチだけでは不十分な場合もあり、当院では「頚椎の偏位を正す」ということを最終的な目標として治療を組み立てています。

 

後頭骨下筋群への治療の例

 

 

(お困りの方は、初回の無料カウンセリングをご利用いただくと良いと思います。問診、各種スクリーニングを受けていただいた後、治療法、治療の組み立てをご相談させていただきます。尚、初回カウンセリング時の治療は行っておりませんのでご了承ください。)


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