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使わないのはもったいないシリーズ ~美顔ローラー~
2019.10.29
巷には色々と「美容グッズ」や「健康グッズ」が溢れています。
古くは背筋を伸ばす「ぶら下がり健康器」、
最近ではウエストを引き締める「シックスパッド」など。
モノによってはいかがわしさ満開のものもありますが、
「理に適ったモノ」も実は多いんです。
『タンスの肥やし』ではないですが、
流行りに乗っかって買っちゃったけれど「今は使ってない」という話をよく聞きますね。
(↑ 使わなくなるモノの定番?)
効果はあるのに使わないのはもったいないということで、
「持ってるけれど使ってない」と思われるグッズをご紹介していきますので、
参考になさってください。
正常な皮膚モデル
下の図は「皮膚の構造モデル」です。
深部の「基底層」というところから皮膚の細胞は作られ、徐々に上にあがってきて皮膚が作られます。
正常であれば、
「基底層」「有棘層」「顆粒層」「角質層」と、細胞がきれいに並んだ層状の構造をしています。
このように細胞がきれいに並んでいれば、きめ細かいきれいな皮膚が作られるのですが、
深部の層で細胞がきれいに並ばないようになると
(老化や日々の損傷による炎症、浮腫などによる圧分布の変化が原因です)
皮膚はデコボコになり、シワやたるみなどの原因になるワケです。
美顔ローラーの理屈
簡単に言えば、ローラーによって「層状圧」を加え、皮膚の細胞をきれいに並べるようにするワケです。
もちろん「滞ったリンパ」の流れを改善し、局所的な浮腫を取り除くなどの効果もありますが、
「正常なターンオーバー」を期待するのであれば、最低でも「45日」は継続すべきです。
(「ターンオーバー」についてはこちらの記事を参考に → ターンオーバーをご存知ですか? )
「層状」または「線維状」の構造をしている部分であれば、この理屈は様々なところに使えます。
例えば「肉離れを起こした筋肉」や「捻挫で痛めた靭帯」などです。
筋肉や靭帯などを痛めた場合、線維方向が乱れたままで修復されてしまうと、
その部分が弱くなるので「再負傷」を起こしてしまう可能性が高くなります。
(つまり「クセになる」ということです。)
皮膚だけでなく、筋肉や靭帯などを整えようと思ったら
「線維方向が重要」ということですね。
(下図は当院での「肉離れ」へのアプローチ例)
女性の患者さんに
「美顔ローラーって持ってますか?」とお聞きすると、
かなりの確率で「持ってます」とのお答えが返ってきます。
で、「それ、使ってます?」とお聞きすると、
かなりの確率で「買ってしばらくは使ってたけど、今は使ってないわ~」とのお答えが返ってきます(笑)。
とても勿体ないので、ご来院の時に持ってきてもらい、使い方のレクチャーをさせてもらうようにしています。
市販のローラーは「デコボコ」のものが多く、厳密な「層状圧」にはなりませんが、
あまり強く押し当てず、何度も何度もローラーをかけることで、同じような効果が期待できますので
ぜひ(もう一度)使うようにしてみてください。
【ご注意】
「持ってるのに使っていないモノ」を使っていただくのが趣旨なので、
美顔ローラーを「新規で購入」しなくても良いと思いますよ。
使っていない方からもらうとかなら良いんじゃないでしょうか(笑)
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