「猫背」と「ストレートネック」と「うけぐち」の女の子

2024.05.30

「猫背とうけぐちがイヤ」という女の子(中学生)がお母さんと一緒に来られました。

思春期の女の子は見た目も気になるものです。

お母さんも「姿勢良くしなさいって、いつも言ってるんですが…。」と心配そうです。

 

猫背とは? ~猫背なのか? 猫背に見えるものなのか?~

「猫背」に明確な定義はありませんが、背中が丸くなって「猫背に見えるもの」にはいくつかの種類があります。

首のカーブが少なくなってストレートネック気味になるもの、背中が丸くなっているもの、お腹がポッコリ出てしまうもの、腰を反らし気味になることで背中がまるくなるものなど。(下図参照)

猫背の原因にも、筋力が弱いもの、筋肉が線維化して硬くなり過ぎているもの、関節に癒着があるもの、骨に変形があるもの、遺伝的なもの…とたくさんあります。

 

みせていただくと、背中が丸くなって(猫背)、

頭が前に倒れるようになるので首の後ろが引き伸ばされてカーブが少なくなっていました。(ストレートネック)

「猫背」になると必然的に顎が上がるので「うけぐち」のように見えてしまいます

 

以下、女の子とのやりとりはこんな感じです。

「背中が丸くなってるので、背筋をピンと伸ばしてみて。」

→ (背筋を伸ばすことは可能。) → 可動性はある。骨変形や関節強直によるものではない。

 

「そのままキープして!」

→ (しばらくはキープ出来る。けれど、すぐに「しんどい」と言って丸くなる。) → 明らかに「筋力不足」。

 

「もう一度、背筋ピンと伸ばして。」

→ (背筋を伸ばすと背中の丸みは目立たなくなり、自然と顎を引いた姿勢になることが可能。)

噛み合わせを確認しても、下の歯が前にくる「うけぐち(反対咬合:はんたいこうごう という)」ではありませんでした。

背すじを伸ばせば顎を引いた状態にはなれるので、「うけぐち」は目立たなくなります。

つまり、この女の子の場合は「本物のうけぐち」ではなく、「姿勢の悪さによるうけぐちに見える状態」でした。

(友達に「うけぐちちゃう?」と言われたことがあり、気にし過ぎていたようです。)

 

「深呼吸してみて。」

→ (胸郭の動き、肋骨の動きが少ない。) → 本人さんに自覚はありませんが「呼吸が浅い状態」です。呼吸喚起能力が少ないため「すぐにしんどくなる」かも。

 

まだ成長期で、筋肉も関節も柔軟性がありますから骨格の調整もしやすかったです。

しかし、状態を安定させるためには日常生活習慣の改善、筋力アップが必要ですので、どんなことが出来るかを相談しながら治療を進めていきましょうと、お二人にお話をしました。

 

「猫背」、「ストレートネック」、「うけぐち」、「脊柱側弯」など、姿勢にまつわる不安や悩みは様々ですが、日常生活習慣、不良姿勢の習慣をあらためることで、治療を必要とせず改善するものも多いです。

(これらは別記事でご紹介していく予定です。)

 

 

【参考文献: ケンダル・マクレアリー・プロバンス. 筋: 機能とテスト− 姿勢と痛み−. 栢森良二監訳. 2006. 】

 


こちらの記事も参考になると思います。

→ 猫背や腰が曲がってるのは治らないのか?