頚性うつを改善させる方法 ~認知行動療法的生活習慣改善法~

2023.10.30

うつによる「心の症状」と「身体の症状」

いわゆる「うつ」の傾向が出てくると様々な「心の症状」が目立つようになります。

このような時には「自分の身体がどうなっているのか?」を、まず確認してみましょう。

 

例えば、

好きだった事への興味や楽しみがなくなる

人付き合いが嫌になる

仕事が急に遅くなる

ゆううつな気分や気持ちの落ち込みが続く

過去の出来事を思い出して悩む

将来への希望がなくなり、悲観的に考えるようになる

焦ってイライラする

何でも自分の責任だと感じてしまう

集中力がなくなる

物事の判断が遅くなり、自分で決断できなくなる

など、「心の症状」が目立っている時には、

筋肉がこわばって硬くなっている

呼吸が浅く、速くなっている

しゃべる速度が速くなっている

など、が目立ってくる傾向があります。

特に「筋肉のこわばり」は、肩こりや首こり、筋緊張性の頭痛などを惹き起こし、

それらの不快な身体症状がストレスとなって、さらに症状が悪化するようになります。

(※ このように「頚まわり」の身体的症状によるストレスからうつ症状がみられるようになるものを「頚性うつ」と呼んでいます。「頚性うつ」について詳しくは別記事を参考になさってください。)

 

「心の状態」からくる「身体の状態」を確認する

上記のように「心の症状」が出てくると、「身体の症状」が目立つようになります。

そういう時には、まず「自分の身体の状態を客観的に捉える」ようにしてみましょう。

筋肉が硬くなっていないか?

どこの筋肉がこわばっているのか?

呼吸の速度は? 深さは?

など、身体の状態の変化を「自分で確認」してみるのです。

(※ 「頚性うつ」の方は、後頭部から首すじ、肩甲骨の周り、呼吸に関わる胸周りの筋肉が硬くなっていることが多いです)

 

「心のゆとり」を作る

ご自身の身体の状態を「自分で確認する」のが出来るということは、

「自分で自分を客観的にみるゆとり」が出来ている証拠です。

 

「ゆとり」の無い状態では、「心の乱れ」にとらわれ過ぎて、客観的に自分の身体の状態を確認することができません。

そうすると「負のサイクル」に入り込んでしまって、なかなかそこから抜け出すことができなくなってしまうのです。

まずは、ご自身の身体の状態を客観的に捉えて、「心のゆとり」をつくってみましょう。

(それだけで落ち着く方も多いです。)

 

「動作」を変えて「心」を変える

自分の身体の状態を確認出来たら、それをほんの少し変えてみましょう。

1.筋肉がこわばっているのなら、身体を動かす

2.呼吸が速く、浅くなっているのであれば、腹式呼吸などで息を整える

3.しゃべっている速度が速くなっているのであれば、スピードを抑える

 

ちょっとゆとりが作れたら、さらに意識してみましょう。

メンタルが乱れた人の動作は、すごくピリピリした感じで速いです。

そして、物事に「過敏に反応」するようになっています。

出来るだけ、ゆっくりと話す、動かす、受け止める

そのことで落ち着きを取り戻し、ストレスで乱れた心をまず整える。

 

認知行動療法的生活習慣改善法

簡単に言えば以下のような感じです。

 

「心の乱れに気づく」 ← 心の状態を「認知」

「自分の身体の状態を確認する」 ← 身体の状態を「認知」

自分の動作を変えて、脳へフィードバックをかける ← 行動療法的生活習慣改善法

 


何か運動も取り入れてみようという方は、

「ヨガ」や「太極拳」などゆっくりと身体を動かす系のものがメンタルが整いやすいのでおススメですよ。

 

【まとめと追記】

ストレスが溜まって心が乱れている時には気づかないうちに色々な動作が速くなっています。

そういう時には動作を「ゆっくり」に切り替えることで、自律神経からフィードバックがかかりメンタルの乱れが整いやすくなります。

 

まずは普段の動作をゆっくりと。

たまに深呼吸などを入れながら、出来るだけ呼吸を深くゆっくりに。

しゃべるスピードは意識的にコントロールしやすいと思います。

早口になってるなと気づいたら出来るだけゆっくりに切り替えましょう。

 

あとは食事のスピード。

出来るだけよく噛んで。( ← これ重要です!)


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