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自律神経節
自律神経失調症という言葉を聞いて「気のせい」や「ストレス」だけで片付けていませんか。
実は体の構造的な問題が深く関わっているケースが少なくありません。
特に体の各所にある自律神経節が周囲の筋肉の線維化や背骨の小さな歪みによって物理的に影響を受けると神経伝達が滞り様々な不調を引き起こします。
自律神経の不調を体の「つまり」として捉え解消するヒントをここで見つけてください。
自律神経節は「自律神経の中継点」として位置しています
神経には「神経線維」という長い突起状の部分があり、電気信号を身体の各部に伝えるコードの役割をしています。
「自律神経節」は自律神経同士がつながる部分(シナプスといいます)がたくさん集まっているところです。
「自律神経節」に何らかのトラブルが起こると神経から神経への命令伝達が乱れ、自律神経失調症状が起こることがあります。
例えるなら、自律神経節は、神経の「乗り換え駅」のようなものです。
脳や脊髄から出た神経(これを「節前神経」と呼びます)が、一度この神経節という「乗り換え駅」に到着します。
そこで別の神経細胞にバトンタッチして(これを「節後神経」と呼びます)、そこからさらに各臓器へと指令が伝えられていく、という仕組みになっています。
なぜ自律神経節があるの?
この「乗り換え駅」があることで、以下のようなメリットがあります。
- 指令の調整・分配: 1つの節前神経から、複数の節後神経に指令を伝えることができます。これにより、効率的に広範囲の臓器に影響を与えることができます。
- 情報の集中と統合: いろいろな場所からの情報が神経節に集まり、そこで調整されてから次の神経に伝えられることがあります。
- 安定した働き: 自律神経の働きをよりきめ細かく制御し、体の状態を常に最適な状態に保つために、この中継点が必要だと考えられています。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります
そもそも「自律神経」は、身体を活発に動かすために働く「交感神経」と、身体をリラックスさせて回復させるように働く「副交感神経」に分けられます。
両者とも、中枢(脳または脊髄)からの情報を各臓器に伝えるのですが、中枢から臓器に一本の神経でつながっているのではなく、途中で神経節で中継されています。(下図参照)
- 交感神経の神経節: ほとんどが脊髄のすぐ横に、鎖のように連なって並んでいます。これを「交感神経幹神経節」などと呼びます。ここから多くの臓器に指令が送られます。
- 副交感神経の神経節: 支配する臓器のすぐ近く、または臓器の中にあります。例えば、心臓をコントロールする神経節は心臓の中にあったり、消化器をコントロールする神経節は消化器の壁の中にあったりします。
交感神経節の位置
交感神経節は背骨の横に位置しています。(下図は頚椎の横を通る交感神経節)
頚椎の配列が乱れたり歪みが起こると交感神経節には圧迫応力や牽引応力が加わることになり、それが「物理的ストレス」なって交感神経節の機能が低下してしまう可能性があります。
まとめ
自律神経節は、私たちの意識とは関係なく、体の様々な機能を自動的に調整している自律神経の「乗り換え駅」のような場所です。ここで神経の指令がバトンタッチされ、効率的かつきめ細かく、体の各臓器に情報が伝えられています。この自律神経節が正常に働くことで、私たちの体は常にバランスを保ち、健康を維持することができます。
ですが、上記のように背骨の歪みや自律神経節周囲の筋肉や他の組織が硬くなることで物理的に圧迫、牽引などのストレスを受け、自律神経失調症状がみられるようになるのです。
自律神経失調症状でお困りの方は、「ストレスのせい」、「更年期だから」とあきらめずに一度当院にご相談ください。
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