自律神経失調症&頚性神経筋症候群チェックリスト

首のこりから起こる自律神経失調症の原因は「頚性神経筋症候群」によるものもあります

「自律神経失調症」とは文字通り「自律神経」の調和が乱れることにより身体に様々な不調が出てきたものを言いますが、正式な病名ではありません。

症状も様々で、頭痛・耳鳴り・疲れ目・動悸・肩こり・腰痛・月経不順・下痢・便秘・吐き気・胃もたれ・倦怠感・疲れやすい・やる気が出ない・睡眠障害…などなど数えきれないくらいです。

原因として考えられるものも数多くあり、睡眠不足や運動不足、栄養バランスの崩れなど日常生活習慣の乱れによるものや、精神的ストレス・身体的ストレスによる疲弊、ホルモンバランスの乱れ、更年期障害、遺伝などが絡み合って起こると考えられてきました。

近年、東京脳神経センター理事長の松井孝嘉先生によって「頚性神経筋症候群」という疾患が提唱され、研究が進み臨床的成果が数多く報告されています。

「頚性神経筋症候群」は別名「首こり病」とも呼ばれ、首の筋肉のこりから自律神経失調を惹き起こすと考えられています。

この記事では、「自律神経失調症のセルフチェック」と「頚性神経筋症候群のセルフチェック」をご紹介します。

まず、「自分の身体が自律神経失調症に当てはまっているかどうか?」を確認してください。

その後、「頚性神経筋症候群に当てはまっているかどうか?」と確認してみましょう。

 

自律神経失調症 セルフチェックシート

「自律神経失調症」についての質問項目は、「肉体的症状」と「精神的症状」の2つのカテゴリーがあります。(※ 「東邦大式医学指数問診票」を一部改変 )

「1」肉体的症状」と「2」精神的症状」のどちらも「はい」が 10 個以下であれば心身ともに正常と思われます。
それぞれ 11 個以上あると自律神経失調症の傾向があると思われ、「はい」の数が多いほど可能性が高いと考えられます。

 

1)肉体的症状

1.耳鳴りがある

2.胸か心臓のところが締め付けられるような感じがする

3.動悸が気になることがある

4.心拍が速くなることがある

5.息苦しいと感じることがある

6.すぐに息切れする

7.座っていても息切れすることがある

8.手足の冷えが気になる

9.食欲がない

10. 吐き気があったり、吐いたりすることがある

11. 胃の具合が悪いと感じることがある

12. 消化が悪い

13. 食事の後、または空腹時に胃が痛くなる

14. 下痢しやすい

15. 便秘しやすい

16. 便秘と下痢を繰り返すことがある

17. 肩こりや首こりを感じている

18. 足がだるい

19. 腕がだるい

20. 皮膚が敏感で負けやすい

21. 顔が赤くなることがある

22. 冬でもよく汗が出る

23. 蕁麻疹が出ることが多い

24. よく頭痛がする

25. 頭が重く感じたり痛んだりして気分が良くない

26. 急に熱くなったり冷たくなったりすることがある

27. よくめまいが出る

28. 急に気が遠くなって倒れそうに感じることがある

29. 今までに2回以上気を失ったことがある

30. 身体の一部に痺れや痛みがある

31. 手足が震えることがある

32. 身体がカーッと熱くなり汗が出ることがある

33. 疲れてぐったりすることがよくある

34. 夏になると身体がだるくなる

35. 仕事が終わると疲れ切っている

36. 朝、起きたらすでに疲れ切っている

37. 少し仕事をしただけで疲れてしまう

38. 疲れて食事が取れないことがある

39. 気候の変化で体調が悪くなる

40. 特異体質と医者に言われたことがある

41. 乗り物酔いしやすい

 

2)精神的症状

1. 試験の時などに汗をかいたり震えたりする

2. 目上の人が近づくととても緊張して震えてしまう

3. 目上の人が見ていると緊張して仕事がはかどらない

4. 急いで何かをしなければならない時に、頭が混乱してしまう

5. 少しでも急ぐと間違いやすい

6. 人から言われた手順や指示を間違えやすい

7. 知らない人や場所では落ち着きが無くなる

8. そばに知った人がいないとオドオドして不安になる

9. いつも何かを決めきれない

10. 相談できる人にはいつもそばにいて欲しいと感じる

11. 「気が利かない」と他人に思われていると感じる

12. 自宅以外で食事をするのが苦痛

13. 会合で孤独感を強く感じて悲しくなる

14. 自分は不幸で憂鬱だ

15. よく泣いてしまう

16. みじめに感じて気分が沈んでいる

17. 人生に全く希望が感じられない

18. いっそ死んでしまいたいと思うことがある

19. いつもクヨクヨしている

20. 家族にもクヨクヨしている人がいる

21. ちょっとしたことでも気になる

22. 周りの人から「神経質」だと思われていると感じる

23. 家族にも神経質な人がいる

24. ひどい神経症(ノイローゼ)になったことがある

25. 家族にノイローゼになった人がいる

26. 精神病院に入院したことがある

27. 家族の誰かが精神病院に入院したことがある

28. 神経過敏なほうだと思う

29. 家族に神経過敏な人がいる

30. 少しのことでも感情を害されやすい

31. 人から批判されるとすぐに心が乱れる

32. 周りの人から「気難しがり」と思われていると感じる

33. 周りの人から誤解されやすいと思う

34. 友人にも気を許さない

35. やらないといけない仕事があると、いてもたってもいられなくなる

36. すぐにカーッとなったり、イライラしやすい

37. すぐに気を取り乱しやすい

38. ちょっとしたことでもすぐ腹が立つ

39. 人から指図を受けると腹が立つ

40. 邪魔されると腹が立つ

41. 自分の思うようにならないことがあるとカーッとなってしまう

42. 腹を立てることがよくある

43. 身体がよく震える

44. 物音がするとひどく驚いてしまう

45. 大きな声を出されると身体がすくんでしまう

46. 寝ている時に物音で目が覚めることがよくある

47. 怖い夢で目が覚めることがよくある

48. 何か不安なことがいつも頭に浮かぶ

49. 訳もなく急に不安になる

50. 急に冷や汗が出ることがある

 

頚性神経筋症候群(首こり病) セルフチェックシート

下記の30項目は、頚性神経筋症候群(首こり病)の診断基準です。

当てはまるものがいくつあるか、チェックしてみましょう。

 

重度の場合、頚性神経筋症候群が悪化し「頚性うつ」へ進行する可能性もあります。(下図参照)

首こりが悪化すると頚性神経筋症候群を併発し、さらにうつ症状までみられる

 

1. 頭が痛い、頭が重い

2. 首が痛い、首がこる

3. 肩が張る、肩がこる

4. 風邪をひきやすい

5. めまいやふらつきがある

6. 振り向いたときや歩行中に不安感がある

7. 吐き気がある

8. 夜寝つきが悪い、途中で目覚める

9. 血圧が不安定

10. 温かい場所に長時間いられない

11. 異常に汗をかく

12. 静かにしていても心臓がドキドキする、動悸がする

13. 目が見えにくい、ぼやける

14. 目が疲れる、目を開けていられない

15. まぶしい、目の奥が痛い

16. 目が乾燥する、涙が出やすい

17. 唾液が出やすい、出過ぎる

18. 微熱が出る

19. 胃腸の調子が悪い、腹部膨満感がある

20. だるくて横になりたくなる

21. 疲れやすい、全身に倦怠感がある

22. やる気が出ない

23. 天気が悪い日やその前日は症状が強い

24. 気分が落ち込む

25. 集中力が出ない

26. 不安感がある

27. イライラする

28. 根気が出ず仕事に影響が出る

29. のぼせ、手足の冷え、しびれ

30. 胸の痛み、圧迫感、しびれ

 

  - 正常…1~4項目

  - 軽症…5~10項目

  - 中症…11~17項目

  - 重症…18項目以上

 

首のこりから起こる自律神経失調症(頚性神経筋症候群)は、首の筋肉をやわらかくしていくことで改善がみられます

頚性神経筋症候群の治療法については様々なものが見つかると思いますが、当院では「頚椎のズレ、歪みを整え、首周りの筋群のこりを取ること」を目的とした治療を行なっております。

治療法については、こちらの記事:「頚性神経筋症候群」とはどんな病気ですか? で解説していますので、お困りの方は参考になさってください。