【もう「ただの首こり」じゃないかも?】そのひどい首こりと原因不明の体調不良・うつの関係「頚性うつ」とは

「毎日つらい首こりに悩んでいる」 「マッサージしてもストレッチしても、頑固な首のコリが改善しない」 「このガチガチの首のせいか、原因不明の体調不良めまいだるさ不眠など)も続いている」 「もしかしたら、首こりのせいでうつっぽくなっている気がする…」

もしあなたが、このようなひどい首こりや肩こりと、それに伴う様々な原因不明の体調不良気分の落ち込みに長く悩まされているとしたら、ぜひこの記事を読んでみてください。あなたのそのつらい症状は、「ただの首こり」ではないかもしれません。

それは、「頚性うつ(けいせいうつ)」や「頚性神経筋症候群(けいせいしんけいきんしょうこうぐん)」と呼ばれる状態と深く関わっている可能性があります。これは、の状態が原因で全身に体調不良精神的な症状が引き起こされる病態です。

なぜ、あなたの「ひどい首こり」が全身の不調につながるのか?体の仕組みを解説

多くの人にとって、首こりや肩こりは日常的なものです。しかし、それが慢性化し、ひどい首こりになってしまうと、単なる筋肉のハリでは済まなくなることがあります。私たちの体は、あなたが思う以上に密接につながっています。

 

の骨、頚椎(けいつい)の周りには、体全体の調子を自動的に整える大切な「自律神経」の通り道や、神経節という司令塔のような場所があります。自律神経は、心臓、血管、内臓、そして私たちの気分や睡眠など、生きるために必要な機能のほとんどをコントロールしています。

 

長時間のデスクワーク、スマートフォンの使いすぎ、悪い姿勢、運動不足、ストレス、あるいは過去のの怪我などは、頚椎の正常な並びを乱し、首周りの筋肉に絶えず負担をかけます。特に、日常的に強い首のコリを感じている方は、これらの筋肉が血行不良を起こし、酸素や栄養が十分に届かず、カチカチに硬結している状態です。

 

この硬く凝り固まった頚部の筋肉や、配列が乱れた頚椎が、そのすぐそばを通っている自律神経神経節を物理的に圧迫したり、無理に牽引したりしてしまうことがあると考えられています。

その「ひどい首こり」からくるかもしれない、隠れた体調不良・精神症状

の根元にある自律神経節が、強い首のコリなどによって刺激を受け続けると、体の自動運転システムのバランスが崩れてしまいます。特に、体を活動モードにする交感神経が過剰に働きやすくなると、体は常に緊張状態になり、様々な原因不明の体調不良うつに似た症状が現れるのです。

あなたのそのひどい首こりに加えて、もし以下の症状にも心当たりがあれば、頚性うつ頚性神経筋症候群の可能性を考えてみる必要があるかもしれません。

 

身体症状:

マッサージでも取れない頑固な首こり・肩こり、背中の痛み

首こりと同時に起こる頭痛(締め付け感、後頭部の痛みなど)

めまい、立ちくらみ、ふわふわ感

耳鳴り、耳閉感

目の疲れ、眼精疲労

腕や手のしびれ、冷え

全身のだるさ、疲れやすさ(慢性疲労と診断されることも)

動悸、息苦しさ

血圧が不安定になる

胃の不快感、吐き気

不眠(寝つきが悪い、熟睡できない、朝早く目が覚める)

精神・神経症状:

気分の落ち込み、憂鬱感

何事にもやる気が出ない、億劫になる

不安感、イライラしやすい、落ち着かない

集中力の低下、思考力の低下、物忘れ

楽しかったことが楽しめなくなる

隠れうつと言われるような、表面的には普通に見えても内面でつらい状態

 

あなたは、これらの症状を「首こり首こりめまいめまい…」と別々のものだと思っていませんか? 頚性うつという視点では、これらの症状がひどい首こりを共通の原因として、体の奥深くでつながっている可能性があると考えるのです。

 

なぜ、「ひどい首こり」がうつや体調不良の原因だと気づきにくいのか?

強い首のコリがあるのに、それがうつ原因不明の体調不良につながっていると気づきにくいのは、以下のような理由からです。

 

「ただの肩こり・首こり」だと思い込んでしまう

多くの人が首こりを軽視しがちで、「疲れているだけ」「年齢のせい」と片付けてしまい、それが全身症状の引き金になっている可能性に気づきません。

 

症状が多岐にわたりすぎて関連づけられない

首こりめまいだるさ不眠うつといった多様な症状がバラバラに現れるため、同じ原因からきていると考えにくいです。

 

他の病気と似ている

特に自律神経失調症うつ病と症状が重なるため、そちらの診断を受けて、の問題が見過ごされてしまうことがあります。

 

その「ひどい首こり」と原因不明の体調不良にお悩みなら。次の一歩は?

もし、あなたのひどい首こりや、それに伴う原因不明の体調不良気分の落ち込みが続いているのであれば、「もしかしたら頚性うつかもしれない」という可能性を考えてみてください。

そして、その首こりを「仕方ないもの」と諦めず、の状態と全身の症状との関連性を理解している医療機関や専門家にご相談されることをお勧めします。頚椎頚部の筋肉、自律神経の専門的な知識を持つ、整形外科医、脳神経外科医、自律神経専門のクリニック、あるいはこの分野に詳しい治療家などが力になれるかもしれません。

 

当院では早期より「頚椎のズレ、歪み」と自律神経系の不調、首まわりのコリとの関係に着目し、治療を行なってきました。

あなたのひどい首こり原因不明の体調不良は、決して「気のせい」ではありません。そして、その原因にある可能性を知ることは、長年悩まされてきたつらい症状を改善するための大切な第一歩となるはずです。あきらめずに、一度当院にご相談ください。