うつから起こる肩こり、首こりを改善する栄養素 ~DHA、EPA~

2025.01.19

うつから起こる肩こり、首こりは、一般的なこりと同じように筋肉の硬さが目立っていますが、2つの特徴があります。

ひとつは精神的な緊張による「こわばり」が目立つこと。自分では肩の力を抜いているつもりでも筋緊張が解けず、常に硬くなっています。

もうひとつは頭部に近い「首すじ」の筋肉のこりが目立つこと。理由はまだ明らかではありませんが、おそらく大事な脳を守るために頭部に近い首すじの筋肉が硬くなっていると推測されます。

首すじの筋肉が硬くなると血流が悪くなり、筋肉内への酸素供給、栄養供給が低下しますからこりは改善されないという悪循環に陥りやすいので血行を良くしてあげないといけません。

この記事では血行を良くするための栄養素として、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)についてと、これらを豊富に含む食材についてご紹介します。

うつから起こる肩こり、首こりの血行を改善する食材

DHA、EPAは不飽和脂肪酸に分類され、身体にとっては不可欠なものであり必須脂肪酸とも呼ばれます。しかし体内で産生できないため食べ物などから摂取する必要があります。

ちなみに脂肪酸には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があり、どちらも身体に必要な栄養素ですが、「飽和脂肪酸」は摂り過ぎると中性脂肪、悪玉コレステロールを増やすため過剰に摂らないように注意しましょう。

「不飽和脂肪酸」であるDHA、EPAは中性脂肪や悪玉コレステロールを抑制し、血管を柔軟にして動脈硬化を防いでくれます。さらに、血液をサラサラにして血行を改善しますので、肩こりや首こりを改善するために積極的に摂り入れるようにしましょう。

昨今の研究でDHA、EPAには傷ついた神経系の回復を促す働きが認められており、ストレスで脳や神経に負担をかけ過ぎている現代人には必要な栄養素といえます。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、DHAおよびEPAなどの不飽和脂肪酸の1日あたりの食事摂取基準は18~49歳の男性で2.0g、女性で1.6g、50~64歳の男性で2.2g、女性で1.9g、65~74歳の男性で2.2g、女性で2.0g、75歳以上の男性で2.1g、女性で1.8gとされています。
(参考資料: 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

血行を良くするDHA、EPAを豊富に含む青魚

あじ、さば、いわし、さんま、ぶりなどの青魚はDHA、EPAが豊富に含まれています。

価格も比較的安く、季節を問わずに手に入りやすいので日々の献立に取り入れるようにしてみましょう。DHA、EPAなどの不飽和脂肪酸は酸化するのが早いので、出来るだけ新鮮な素材を選び、作ってから時間を置かずに早めに食べるのがポイントです。
脂の乗った身には不飽和脂肪酸が豊富ですし、魚の脂は太りにくいですからダイエット中にもおススメです。皮にはビタミンB1、ビタミンAなどが豊富です。できるだけ皮ごと食べられるように調理するのと良いでしょう。目玉の周りの脂肪にはDHA、EPAがたくさん含まれているので抵抗が無ければ目玉まで全部食べても構いません。内臓にもビタミンや鉄分が多く含まれているので苦手でなければ食べちゃいましょう。ただし、プリン体も多く含まれているので尿酸値が高い人は控えておいてください。