車イスの方の機能訓練 その②

いかにして「立てる状態」を作り出すか?

最初のポイントは「どのようにして足をつけるか?」

当たり前の話なのですが、車イスの生活が長い方や寝たままの方は
自分の身体を、自分の足で支えることが難しくなっています。
本来、ヒトの足というのは、立とうとすると自分の体重(+重力)を支えようとして
筋肉や関節を働かせるのです。
逆に言えば「立たない」という状態が、足の筋力や関節の働きを、どんどん失わせてしまっているのです。

特に足の裏には、センサーの役割をしている器官がたくさんあり、
立った時に足の裏で感じる「荷重状態」や「重心の位置」などの情報信号を
無意識のうちに脳へ送っています。
「立たない」という状態は、それらの情報信号が脳へ送られないということですので、脳は「立つために必要な筋肉や関節の働き」を忘れていってしまう(もしくは覚えない)ということになります。

車イスのままでの出来る機能訓練

「立った時の状態」を再現するために、まずは足関節の荷重肢位を取る訓練をします。
(具体的には足首の関節90°)
痙縮気味の方はふくらはぎの筋肉が縮んでしまっているので、最初はこの肢位を取るのが難しいことも多いです。

そういう場合には上の写真のように、「サポーター型メディカルハイドロバッグ」を足関節に装着し、関節全体に水圧が加えて関節包の緊張を緩和させるようにします。痙縮が緩和してきたら、さらに足関節周囲から圧を加え、疑似的な荷重状態を作るようにします。※ 身体(と脳)に覚えていってもらうようなイメージですね。

これだけで立てるようになるわけではありませんが、
まずは「最初の一歩」を踏み出すことが重要だと考えます。

当院では車イスの方向けに「訪問マッサージ」を行っております。
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