息切れ、息がしづらい ~コロナ後遺症への対応の一例~

新型コロナに罹った後、「息をするのが苦しい」とか「すぐに息切れする」という方がおられます。

「コロナの後遺症」のひとつと考えられますが決定的な解決法がまだみつからないため、医療機関でもなかなか対応が難しいようです。

コロナ感染後に「息をするのがしんどい」と、当院に来られた患者さんをみせていただいた時に気づいた事があり、当院で行っている「胸郭調整法」が上記のような症状への応用が可能と思われますのでご紹介しておきます。

 


 

呼吸に関わる筋肉と関節

 

下の図は「呼吸するために使う筋肉」です。

肋骨の間にある「外肋間筋」「内肋間筋」が肋骨を動かし、胸を膨らませたりすぼめたりして呼吸をします。

「横隔膜」は肺の容積を広げて「息を吸う」時に使う筋肉です。

 


呼吸時の肋骨の動き

下の図は呼吸時の肋骨の動きです。

吸う時に肋骨は上に上がり、吐く時に肋骨は下に下がります。

 


 

下図は、呼吸に伴う肋骨の動きに関わる関節です。

 

ひとつめは胸の前にあり、胸骨と肋骨の継ぎ目になる「胸肋関節」です。

二つ目は背中にあり、背骨と肋骨の継ぎ目になる「肋椎関節」です。

 

 

これらの関節の動きが悪くなると、肋骨の動きが悪くなり、呼吸がしにくくなってしまいます。

 

胸郭および呼吸筋に対する調整法、リハビリテーション

上記のような呼吸に関与する肋骨、筋群に対して、可動性を高めるための調整、リハビリテーションを行うことで、「息がしにくい」という症状を緩和させていきます。

(下の写真は胸郭の土台となる脊柱を調整しているところ)

 


※ 補足1

「息がしにくい」という症状については、

「吸いにくい」のか「吐きにくい」のかを見極めなければなりません。

「吸いにくい」時にも、「肋骨が上がらない」ため吸いにくいパターンと、「吸い過ぎて、これ以上空気が肺に入らない」から吸いにくいパターンがあります。(胸郭が拡張してしまっているため)

「吐きにくい」のは、「肋骨が下がらない」ため吐きにくいパターンが多いです。

 

※ 補足2

この処置は、肋骨の動きが少なくなったものに対して、肋骨の運動、胸郭の運動を促し、呼吸運動の改善を目的としたもので、肺炎、気管支炎、などの治療として行うものではありません。
あくまで「胸郭の動きが少なくなっているため、息をするのが困難」という方が対象となります。
肺や気管支に炎症がある場合、炎症が鎮まってから行うべきものです。
念のため病院、呼吸器科などでレントゲンを撮り、炎症が無いことを確かめてから処置を行うことが推奨されます。

 


(お困りの方は、初回の無料カウンセリングをご利用いただくと良いと思います。問診、各種スクリーニングを受けていただいた後、治療法、治療の組み立てをご相談させていただきます。尚、初回カウンセリング時の治療は行っておりませんのでご了承ください。)


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