『どうしてこんなになるまでほったらかしにしてたんだ!』

『どうしてこんなになるまでほったらかしにしてたんだ!』

…と、あるドラマでこんなセリフが。

組織内で、現場の不祥事をトップが知ることになり部下を責める…みたいな場面だったと思います。

何か問題があっても、

「このくらいならまだ大丈夫だろう。」「そのうち良くなるだろう。」という気持ちを持っちゃうんでしょう。

良いとは思っていないんだけれど、その状態が続くと慣れてきて、普通になっちゃう。

 

よく、企業の不祥事が明るみになって記者会見みたいな話がありますが、たぶんそういうことなんだろうと思います。

にんげんだもの。

でも、どうしようもないくらいになって記者会見…。

客観的にみると「おかしいやろ!」と思いますが、当事者は慣れて普通に思っちゃってたんでしょうね。

 

 

 

医療の現場でも「どうしてこんなになるまで?」ということはよくあります。

歯医者さんで『虫歯が進んで神経まで炎症を起こして抜かないといけないくらいになってた。」という経験が僕にもあります…。

もっと早くに治していたら…なんてことを思っちゃいましたが、タラレバです。

 

首が痛いとか腰が痛いとか肩が痛いとか、運動器系の障害も知らず知らずに進行します。

(下記、参考記事)

【参考資料】運動器系障害の病期分類

【参考資料】運動器系障害の病期分類 その②

「悪いのは スジですか? ホネですか?」

 

 

患者さんをみせていただいていると、

「まだ筋肉の問題だから治りは早いな。」とか

「この人は軟骨まで損傷が進行してるな。」とか

「骨まで変形してるから時間がかかるな。」とか

色々あります。

 

以前も書いたように、ほとんどの運動器系の障害の終着駅は「骨の変形」です。

そこに到着する前に何とか手を打っておかないといけません。

(変形だから治らないわけではないのですが、治そうと思えば余計な「時間」と「労力」と「コスト」がかかります。)

痛みがないから

痛かったけれど、今はマシになってるから

…といって、「安全な状態」とは限りません。

 

よくあるのは、

「単なる肩こりだと思っていてマッサージで誤魔化していたけど治らなくて、レントゲンを撮ったら『変形性頚椎症』だった。」とか

「腰痛持ちで、そのうち診てもらおうと思って何年も放置していたらギックリ腰を起こし、MRIを撮ったらヘルニアがみつかった。」とか。

(変形性だから、ヘルニアだからといって治らないわけではないのですが、『こじれたもの』を治そうと思えば

余計な「時間」と「労力」と「コスト」がかかります。)

 

 

今回のブログで言いたかったことは、

「何とか出来るうちに(しやすいうちに)、対処しましょう。」

ということです。

放置し過ぎで悪化して、「どうしてこんなになるまで?」と言いたくなっちゃった患者さんが続いたので。

 

※ 実際に「どうしてこんなになるまでほったらかしにしてたんですか?」とは聞きませんけれど。

聞いたところで何の解決にもなりませんし、患者さんを責めても意味がありません。

 

 


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